4月4日(木)斉藤哲也 solo Live@下北沢lete(ゲストとして出演)
(はじめのほうは自分の空想が多いので、まーさんの出番のところだけ知りたいという方は セットリストが書いてある辺りからどうぞ)

斉藤哲也さんのライブにお邪魔した。一番後ろの席で聴かせて頂いた。 お店は思っていたより狭く、座れるのは20人ぐらいか。 内装がとても凝っていて、植物のつるがうねうねしていたり、(本物なのかはわからない) ステージ側の壁には草原と青空が描かれた大きめの絵が飾ってある。 イスも、木でできたものが基本で、何だか青空自然教室に来た感じ。 でも、真昼間ではなく夕暮れ時かなというぐらいの暗さで落ち着いた雰囲気を演出。 トイレの中にまでその空間の雰囲気が続いていて面白い。

斉藤さんのキーボード演奏は歌がつくわけではない。 でも、何か機械をいじって、森の中にいるかのような音の演出があったり キーボードとピアニカの両方を使うことで、音色の違いをうまく利用したりしていて とても面白かった。

聴いた音楽を言語化するのって大変なので、音楽を聴いた時の自分の主観世界を振り返ってみたいと思う。
(ここでいう言語化とは意味が違うけど、ヤフー知恵袋の曲名当てには驚いた。
http://otakei.otakuma.net/archives/2013030601.html
ライブの構成は休憩をはさんで1部2部と分かれていた。 1部は斉藤さんのみの演奏で、 2部は、はじめ三曲をまーさんとともに演奏、その後また斉藤さんソロへ。

MCも独特の雰囲気。落ち着いたというか沈黙も言葉であるかのような語り。 ゆったりとした空気。 斉藤哲也さんのMCより、印象的だったことを書き留めておく。
最近感じることとして、物事との距離感というのがある。それに対して近すぎると周りが見えずうまくいかないことが多い。 反対に遠すぎるということもある。宇宙は膨張しているのにこんな小さい空間で何やってんだかという視点。 その両極があるが、うまくバランスをとっている人が成功している。 自分でバランスをあるべきところに動かすのは大変だけれど。
というようなことをおっしゃった。(あくまで、きいたことを解釈したもの)

斉藤さんの演奏はその両極端に連れて行ってくれた。 自分の心のよどみに近づいたと思えば、 遠ざかって大自然のなかでゆらゆら揺れる感覚になる。

それからリズム、テンポ変化が面白かった。ソロだからこそ、その場の雰囲気を大切にしながらできるのかもしれない。 ジャズの曲調のものがいくつか演奏された。 でも僕はジャズの捉え方をしらない。というか捉えるものなのかしらない。 素直に耳を傾け、身体を預ける。それでいいんじゃないか。 ぼけーっとするというのも視点を一つに固定せず、ふらふらさせるという効用があると思う。 だからこそ、ぼけーっとしたときにぽろっと面白いことを思いついたりする。


メロディーや和音をイメージにしたり言語化したりして蓄積していく。 (本当のところはどうだか知らない、なんで人間ってメロディーを覚えていられるんだろう) その蓄積によって、メロディーや和音を聞いたときに脳が反応して そのイメージや言葉を思い出し、感情にリンクする。 そして、新たな色を加えてイメージや言葉を変化させていく。 といった具合かな。 でもそう考えてしまうのは普段、言語やそのイメージを使って コミュニケーションや思考しているからではないか、と思った。 もしかしたら、音楽が生活のメインになっている人は 記憶の定着の仕方、物事の捉え方がそもそも根本的に違うのではないか。 言葉を聞いてメロディーを連想し、人の行動をみてコードをあてはめたりする(ダジャレ) という感じで一般人とは逆の認識の仕方があってもいいのではないか。 そう、メロディー(音の情報)が言葉やイメージに代わる基本要素として扱われるのだ。 もっと進めて
不思議な身体の構造をしていて、少なくとも三つの音を同時にならせる生物がいたとする。 メジャーの和音ならイエス、マイナーならノー、 といった具合に、言葉はないが、メロディーや和音進行でコミュニケーションをとる生物がいてもおかしくないのではないか。 そんな世界があったら面白いなあ。 こんなことを空想しながら、聴いていた。


さて、まーさんの出番である。
セットリスト
1、おやすみnight
2、あたしの気持ち
3、努力の歌プランB
アンコール(曲名は知らない)

まーさんが登場して 最初の斉藤さんの質問は「何型の何座であるか」だった。 そういうところから会話を進めるのはよくあるとのこと。 同じタイプの人を見つけてきて比較するのだと思う。 この方法がその人を知るのに有効かどうかはここではおいておく。 普段若い女性と話す機会がないので、 どう、何を話していいかわからないとのこと。 でも共通の言語である音楽があるから大丈夫ということでまとまる。

それから、大学でどんなことを勉強していたのか、 大学生活はどんなだったかという質問。 教員免許を取得しようとしていたが、 ちょうど音楽活動に忙しい時期だったこともあり、 教育実習にいけなかったという話をされた。 でも今こうやって一緒に音楽ができていて幸せとおっしゃった。

(曲間のMCでは)
好きな食べ物の話。 なすが好き。昔はスイカが好きだった。 丸いもの(?)がお好きなの?と言う話から お尻の話へ。お尻はふんわりした感じのものが好きらしい。 例えば赤ちゃんのおしりを想像するらしい。 男性の筋肉質なお尻が気になるわけでない。 男性陣の皆さん、お尻の筋肉を無理に鍛える必要はないですよ。


以下キーボード等の楽器が入ることでどう感じたかを中心に書き留めておく。 何だか言葉にすると陳腐だけどね。僕の表現力が乏しいせいでもある。

おやすみnight
斉藤さんのライブ独特の雰囲気。これがいい感じにおやすみnightにマッチする。 斉藤さんのアコーディオンのロングトーンがとても気持ち良かった。

あたしの気持ち
相手を思うピュアなこころと自分でも嫌になるくらいの どす黒い気持ちが交互に入れ替わっているような 両方を備えた感覚を抱かせるアレンジ。 ギターのみに比べて音が増えてカラフルになった。

努力の歌プランB
前に向かってスキップをしているような軽快な感覚あった。 まーさんの笑顔が最高だった。 これで僕もまだ前に進める。

これで一旦退場。 斉藤さんの曲がいくつかあったあと、即興曲アンコール。 即興ならではの緊張感が伝わってくる。 歌詞から、夕焼けの情景がイメージされる。 これまたお店の雰囲気にマッチするような、 何だか懐かしい記憶を思い出させるような、 温かくもどこか切ない曲調、歌詞だった。 といっても歌詞はほとんど覚えていない。 懐かしさ切なさと夕焼けってとても相性がいいと思った。 それにしても即興で曲が演奏できるってすごいなあ。

なんという歌だったのだろう。 まあ題名知らなくてもこの歌が 一回きりの体験として心に刻まれたらそれでよしである。 とにかくここで聴けてよかった。

全体としてキーボードとアコギ、まーさんの歌声の化学変化に心踊り、とても満足。 leteさん、ありがとう。 会場で一緒に聴いた皆さんありがとう。 マネージャーのはたさんありがとう。 斉藤さんありがとう。 まーさんありがとう。