2014年4月15日(火)ライブ「春のキャンプファイヤーナイト」@下北沢 440

~UooBによる演奏~
UooBのメンバーは以下の通り.
ピアノの斉藤哲也さん
バイオリンの神田珠美さん
チェロの徳澤青弦さん
ドラムの神本圭祐さん.
斉藤さんは
「ごゆるりとお聴きください」
とおっしゃったが
目も耳も離せない演奏でゆっくりしていられなかった.
神本さんの力強く,迫力のあるドラムがリズムを刻む中,
正確に低音を鳴らし続けるチェロの青弦さんの上で
高らかかつ滑らかに神田さんのバイオリンが鳴り響く.
そして,それらをキーボードでつなぎまとめる斉藤さん.
バックに森の中にいるかのような自然音が流れ,
音楽に身をゆだねることの心地よさを体感する.

計6曲の演奏があった.
どの曲も想像力を掻き立てるような力があった.
今後UooBのライブにも行ってみたいと思う.


~休憩を挟んでまーさん登場~
1,「花ざかり」
まずは斉藤さんと二人での演奏.
斉藤さんがアコーディオンを持ち立って演奏する.
まーさんはギターを持って歌う.
そしてどこか牧歌的な雰囲気が漂う.
広々とした公園で音楽隊に出くわしたら
こんな感じかなと想像した.
東京はもう桜散り,新緑に生命の力強さを感じる今日この頃.
まーさんと新緑を重ね合わせた.


2,「おやすみnight」
打って変わってムーディーに.
440のバーの雰囲気がとてもよく似合う.
おしゃれなジャズ風にしたら
どんな感じになるだろうと
想像したくなった.


3,「wonder」
ここからはUooBの皆さんと一緒に演奏.
ドラムとチェロ,バイオリンが加わり,
音が重層的に鳴り響く.
wonderの世界観がぶわっと広がる.
ああ,これがwonderの世界か.
弦楽器との相性がとてもよいと感じた.


4,「P.S.」
バンド編成のP.S.は僕にとって新鮮だった.
ギター弾き語りの場合は,言葉がききとりやすく,
メッセージが伝わりやすいという利点があると思う.
一方バンド編成の場合は周りを包み込む音の層が厚くて
その音楽の作り出す世界観に圧倒される.
それがとても気持ちいい.
こんな景色があるのか!という感動がある.


5,「週末には」
まーさんの中ではこの曲は「電車」のイメージだそうだ.
ここでいう「電車」は島根のローカル電車のように,
路線が一本しかなく,右か左かに行くしかないようなものだそうだ.
電車に乗って窓から外を眺めながら空想するのが好きとのこと.
この曲もそうやって生まれたのかもしれない.


6,「雨の行方」
そこには,どこかもの憂い雰囲気が
表現されているように感じた.
そして,これも弦楽器がよくあう.
まーさんの声とハモり,和音を感じる.
チェロの低音がずーんと心地よく響く.
雨の日に聴きたくなるよね,きっと.


7,「蛍」
斉藤さんがちょこっとコードをいじったとのこと.
昨年きいたことがある人はどこが変わったか見つけてみてね
と言われたがわからなかった.
思えば蛍を聴いたのは久しぶりだ.
まだ蛍の季節としては早いかもしれない.
それでも一瞬,夏の夜にいると錯覚した.


8,「あなたとわたしのうた」
この曲がバンド編成できけるとは思っていなかった.
曲自身が持つ純粋さとバンドの色づけが
どのように絡むのかとても興味深かった.
連綿と受け継がれてきた,他者を思う人間の営みが
曲の根底に流れているのではないかと思った.
その演奏は優しく力強かった.
また聴きたい.


~アンコール~
1,「STAR」
思っていた以上にバンドとの親和性が高い.
いやバンドというわけではなく,
このメンバーだからこそかもしれない.
音がキラキラしていて,素敵な夜になった.


2,「ジャンヌダルク」
手拍子隊になり,一緒に歌った.
ドラムの力強いリズムに乗って
ここに集えた喜びを分かちあった.

~まとめ~
次はどんな音が鳴り響くのだろうと
ドキドキしっぱなしの2時間だった.
斉藤さんのアレンジが素晴らしく,
「こうきたか~やられた~」
「うんうん,そのフレーズしっくりくる」
てな感じで僕の頭は忙しかった.
本気の音楽に対しては
本気で聴きたい.
そう感じずにはいられない時間だった.

自分にとっては珍しいということもあって,
チェロやバイオリンに注目(耳)することが多かった.
本当に綺麗な音色だった.
それだけでもとても楽しめた.
次のUooBとまーさんの共演が待ち遠しい.
素敵な時間をプレゼントしてくれたUooBとまーさんに感謝.